品格ばやり

 藤原教授の「国家の品格」以来、品格流行り。昨年は「女の品格」がベストセラーになって、合計で300万部売れたとか。かって携帯電話がまだ無かった頃の加入電話の数が4000万台と言われていたから、「女の品格」は10~15世帯につき1冊売れたことになる。
これらの本が、従来からの品格の基準を守れといっているのか、あるいは時代に相応しい新しい品格のあり方を提案するのかは、読んでいないから知らないが、如何に多くの人が品格に関心を持っているかは、分かる。

 同じ著者が続けて「親の品格」を出した。自分はどちらかというと保守的な方だから、学校に対して自己中心的で理不尽な要求を繰り返すモンスターペアレントの話を聞き、スーパーで商品を弄んでいる子を注意しない母親を見たりして苛立つことが多く、 「よくぞ書いて下さった」 と感謝したいくらいである。

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 ところで、「品がある」って何だろう。悪以上、善以下? 醜以上、美以下?

品のある行為とは何か、順に並べるとすると、


  1. 感動させる?
  2. 好感を与える?
  3. 可もなく、不可もなし
  4. 不快感を与える、あるいは恥ずべき行為
  5. 迷惑行為
  6. 不法行為

、まあ、こんなところか。

 よく話題になる、乗り物の中での携帯電話の使用とお化粧は、「恥ずべき行為」程度だろうと思っているが、どうやら「迷惑行為」と感じる人が多いらしい。
「迷惑行為」は品格以前で、確かに悪い、だから 「止めてくれ」 と要求できるかもしれない、しかし要求には勇気が要る。携帯電話の使用を迷惑行為と思っていなければ、高飛車に注意されると、 「何をっ!!!」 と激高することになるだろう。

 今、品格が注目を集めるのは、1や2のレベルではなく、また4レベルでもなく、モンスターペアレントや子供の迷惑行為を放任している母親の出現や、給食費を払う余力があっても払わない、救急車をタクシー代わりに使う、無料で出産するために救急車を呼ぶ例等不法行為に近い公徳心の欠如など、品格以前の行為が目立つようになったからだろうと想像する。

 しかし、話はそれほど単純ではない。他人に被害を及ぼしかねない散歩中の愛犬の糞の不始末をする奥さんも、電車の中でお化粧をすることは絶対にないだろう。3人並んでお喋りをし道を占領して歩き、反対から来る人に道を譲ろうとしないオバサンも、1人の時は、狭い道では笑顔で肩を引いてすれ違うだろう。
 公徳心が疑われる行為をする者も、友人との間では謙虚に振る舞って時には自己を犠牲にすることもあるだろうし、生活の糧を得る職場では人の信頼や尊敬を得るように振る舞うだろう。



<近頃、嫌だなあと思うこと>

(その1)小浜市の「オバマ候補を勝手に応援する会」
 政治思想に共感したのならともかく、地名と同じだからというのは、あきれる。政治に対する意識の低さの見本のようなもの。国辱行為? オバマ氏も嬉しくはなかっただろう。

(その2)○○○○グ国際試合での近親者の大声での派手な応援

(その3)朝日新聞の「星座占い欄」
 これが、クォリティペーパーのやることか。販売部数の確保が重要なことは分かる。占いを止めたら、幾ら減るのか、検討したことがあるのだろうか。「折々の歌」や「花おりおり」ほどのことは出来なくても、子供の知的な興味を引く欄くらいはできるだろうに。購読者としては、止めて欲しい(変えて欲しい)。



 何が品格か、それは、少なくともTPOに相応しくない態度をとらないと言うことだろうが、それは時代と共に変わり、人により異なる。価値観の変化が急で、しかも多様化してきたので、人を苛立たせることが増えたのではないかと思う。

 「ゆっくり変わった方がいい」、それはまさに保守主義そのものだが、社会習慣などは保守的の方が波風が立たなくていいと思う。

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